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ダイナミック ・ スタビリティ ・ コントロール (DSC) について
DSCとは
DSC(ダイナミック ·スタビリティ ·コントロール)は、 すべりやすい路面での走行時や、 緊急
回避など急激なハンドル操作による車両の横すべりをおさえるため、 ABSやTCS などにより、
ブレーキやエンジンの出力を自動的に制御して、 車両の安定性を確保する装置です。
DSC は約20km/h 以上で作動可能な状態になります。
「ABSについて」、 「TCS について」 もあわせてお読みください。
→192ページ「ABSとは」
→195ページ「TCS とは」
DSC を過信せず安全運転に心がける。
DSC が作動した状態でも車両の安定性や操縦性には限界があるため、 無理な運転は思
わぬ事故につながるおそれがあります。
特に DSC 作動表示灯が点滅しているときは、 車両が横すべりしやすい状態になってい
ます。慎重に運転してください。
DSC を正常に作動させるために次の点をお守りください。
●前後輪とも必ず指定されたサイズで、 メーカー、 銘柄、 パターン(溝の模様)が同
一のタイヤを装着してください。
●摩耗差の著しいタイヤを混ぜて使用しないでください。
●指定以外のサイズや、 異なる種類、 摩耗差の著しいタイヤを使用しないでください。
.●タイヤチェーンや応急用スペアタイヤ装着時のように径の異なるタイヤを使用したとき
は、DSC が正常に作動しないことがあります。
.●電源ポジションを ONにした後、 インストルメントパネルの奥からカチッと音が聞こえる
ことがあります。これはシステムの作動をチェックしている音で、 異常ではありません。
Kサ.indb 1972013/09/02 13:34:39
2. 運転するときに
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2. 運転するときに
ダイナミック ・ スタビリティ ・ コントロール (DSC) について
TCS/DSC 作動表示灯
点灯するとき
.●電源ポジションをONにすると点灯し、 しばらくすると
消灯します。
.●次のようなときはシステムの異常が考えられます。マツ
ダ販売店で点検を受けてください。
•.電源ポジションを ONにしても点灯しないとき、 また
は点灯したままのとき。
•.走行中に点灯したとき。
点滅するとき
走行中に TCSまたは DSCが作動すると点滅します。
Kサ.indb 1982013/09/02 13:34:39
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ハイビームコントロールシステム (HBC) について
ハイビームコントロールシステム.(HBC).とは
ハイビームコントロールシステム. (HBC).は、 フォワードセンシングカメラ . (FSC).を使用する
ことにより夜間走行時に前方の状況を判断し、 ヘッドランプの上向き .(ハイビーム ).と下向き .
(ロービーム ).を自動的に切り替えるシステムです。
→201.ページ「フォワードセンシングカメラ.(FSC).とは」
時速約30.km/h で走行中に、 前方に先行車や対向車がいないときは、 ヘッドランプは上向き.( ハ
イビーム).に切り替わります。
次のときは、 ヘッドランプを下向き.( ロービーム).に切り替えます。
.●前方に先行車や対向車のランプ類を検知したとき
.●街灯が並んでいるエリアや、 路面の明るい街中を走行しているとき
.●車速が約20.km/h未満のとき
ハイビームコントロールシステム. (HBC). の作動状態、 または、 故障状態をメーター内のディス
プレイに表示します。故障状態については表示されたメッセージの内容によって、 車両の状態
を確認するかマツダ販売店で点検を受けてください。
→143.ページ「警告灯、 表示灯」
ハイビームコントロールシステム. (HBC).が対象物を認識できる距離は、 周囲の状況により異な
ります。
車高調節、 ヘッドランプユニットの改造、 カメラの取り外しを行わないでください。
システムが正常に作動しなくなるおそれがあります。
次のような状況では、 ヘッドランプの切り替えタイミングが変化することがあります。適切
に切り替えが行われない場合は、 視界や道路状況、 交通状況に応じて、 上向き.( ハイビーム).
と下向き.(ロービーム ).を手動で切り替えてください。
.●周囲に街灯、 電光掲示、 信号機などの光源があるとき
.●周囲に反射板や標識などの反射物があるとき
.●雨、 雪、 霧などで視界が悪いとき
.●カーブの多い道、 起伏の激しい道を走行しているとき
.●先行車や対向車のランプが暗いときや電球切れしているとき
.●薄暗い早朝や夕暮れなどの暗さが不十分なとき
.●ラゲッジルームや後席へ重い荷物をのせたとき
.●前走車が水をまき上げて走行するなど前方の視界状況が悪いとき
Kサ.indb 1992013/09/02 13:34:39
2. 運転するときに
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2. 運転するときに
ハイビームコントロールシステム (HBC) について
作動させるとき
電源ポジションがONの状態でランプスイッチがの位置のときにヘッドランプを上向
き.( ハイビーム ).にすると作動します。同時にメーター内のハイビームコントロールシステム .
(HBC).表示灯.(緑).が点灯します。
周囲の明るさからハイビームコントロールシステム.(HBC).が夜と判断すると作動します。
ランプスイッチをの位置以外にするか、 下向き.( ロービーム).またはパッシングにすると
解除します。
.●時速約 30km/h 以上で走行中に、 前方に先行車や対向車がいないときは、 .ヘッドランプは
上向き .(ハイビーム ).に切り替わります。車速が 20. km/h.未満のときハイビームコント
ロールシステム.(HBC).は、 ヘッドランプをロービームに切り替えます。
.●カーブを走行しているときは、 ロービームからハイビームに切り替らないことがあります。
.●ハイビームコントロールシステム . (HBC).の機能を作動させないようにすることもできま
す。
Kサ.indb 2002013/09/02 13:34:39
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2. 運転するときに
フォワードセンシングカメラ (FSC) について
フォワードセンシングカメラ.(FSC).とは
この車両にはフォワードセンシングカメラ. (FSC).が装備されています。フォワードセンシング
カメラ.(FSC).次のシステムが共用しています。
.●ハイビームコントロールシステム.(HBC)
.●車両逸脱警報システム.(LDWS)
フォワードセンシングカメラは、 夜間走行時に前方の状況を判断したり、 車線表示を検知した
りしています。フォワードセンシングカメラ . (FSC).対象物を認識できる距離は、 周囲の状況に
より異なります。
フォワードセンシングカメラ.(FSC).はルームミラー付近に設置されています。
Hbo<.f*f#T\
( 5 %
メーター内のディスプレイに作動状態、 故障 ・ 異常状態を表示します。ディスプレイ内のメッ
セージに従ってください。
→143.ページ「警告灯、 表示灯」
Kサ.indb 2012013/09/02 13:34:39
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2. 運転するときに
フォワードセンシングカメラ (FSC) について
正しい作動のため、 次のことをお守りください。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) を取外さないでください。システムが正常に作
動しなくなるおそれがあります。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) のカバーを外さないでください。
●インストルメントパネルの上に光を反射するものを置かないでください。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) 付近のフロントガラスにアクセサリ、 ステッ
カーやフィルムを貼らないでください。フォワードセンシングカメラ (FSC) のレン
ズの前方に妨げとなるものがあると、 透明なステッカーでも誤作動の原因となりま
す。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) 付近のフロントガラスは、 汚れたり曇ったりし
ないように常に綺麗な状態にしてください。曇ったときは、 曇り取りスイッチを押
してガラスの曇りを取ってください。
●フロントガラスの手入れをするときは、 ガラスクリーナーなどが、 フォワードセン
シングカメラ (FSC) のレンズに付着しないようにしてください。また、 フォワード
センシングカメラ (FSC) のレンズには触れないでください。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) 前方のフロントガラス内側の清掃はマツダ販売
店にご相談ください。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) のレンズを汚したり、 傷をつけたりしないでく
ださい。また、 分解などもしないでください。故障、 誤動作の原因になります。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) 本体周辺の修理を行うときは、 マツダ販売店に
ご相談ください。
●ルームミラー周辺の修理を行うときはマツダ販売店にご相談ください。
●カメラのレンズの手入れは、 マツダ販売店にご相談ください。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) 本体やその周辺部に強い衝撃や力を加えないで
ください。万一、 衝撃が加わった場合は、 車線逸脱警報システム (LDWS) の使用を
中止しマツダ販売店にご相談ください。
●フォワードセンシングカメラ (FSC) の向きは厳密に調整されていますので、 フォ
ワードセンシングカメラ (FSC) の取付け位置を変更したり、 取外したりしないで下
さい。故障、 誤動作の原因になります。
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2. 運転するときに
スマートシティーブレーキサポート (SCBS) について
スマートシティーブレーキサポート(SCBS)と は.
.●スマートシティーブレーキサポート. (SCBS).は車速が約 4. km/h~約30. km/h で走行中に
前方車をレーザーセンサーが検知し、 前方車との衝突を回避できないと判断したときに、 ブ
レーキ制御 . (SCBSブレーキ ).を行なう装置で、 衝突時の被害を軽減します。また自車と前
方車との相対速度が約 15. km/hより低いときは、 衝突を回避できる場合があります。なお、
約4km/h ~約30km/h でシステム作動範囲に入っているときに、 運転者がブレーキペタル
を踏んだときは、ブレーキが素早く確実にかかるよう補助します。 .(ブレーキアシスト.(SCBS.
ブレーキアシスト ))
.●スマートシティーブレーキサポート . (SCBS).の作動状態、 または、 故障状態をメーター内の
ディスプレイでお知らせします。故障状態については、 表示されたメッセージの内容によっ
て、 車両の状態を確認するかマツダ販売店での点検を受けてください。
→143ページ「警告灯、 表示灯」
レーザーセンサー
Kサ.indb 2032013/09/02 13:34:39
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2. 運転するときに
スマートシティーブレーキサポート (SCBS) について
システムを過信しない
●スマートシティーブレーキサポート(SCBS)は、 あくまでも衝突時の被害を軽減
するシステムです。システムを過信してアクセルやブレーキなどの操作を怠ると思
わぬ事故につながるおそれがあります。
●スマートシティーブレーキサポート(SCBS)は、 前方車に対して作動するシステ
ムです。2 輪車や歩行者に対しては作動保障しません。
●スマートシティーブレーキサポート(SCBS)のレーザーセンサーはルームミラー
付近に設置され、 AT 誤発進抑制制御と共用しています。スマートシティーブレー
キサポート(SCBS)の正しい作動のため、 次のことをお守りください。
• レーザーセンサー付近のフロントガラス表面にステッカー(透明なものを含む)
などを貼り付けないでください。レーザーセンサーが前方車や障害物を正しく検
知できず思わぬ事故につながるおそれがあります。
• レーザーセンサーの分解などを行なわないでください。
• 飛び石などでフロントガラスのレーザーセンサー周辺に傷などが認められるとき
は、 ただちにスマートシティーブレーキサポート(SCBS)の使用を停止し、 必
ずマツダ販売店で点検を受けてください。レーザーセンサーの周辺にひび割れや
引っかき傷などがあるまま運転を続けると意に反して作動し、 思わぬ事故につな
がるおそれがあります。
作動を停止させるときは次のページを参照してください。
→206ページ「スマートシティーブレーキサポート (SCBS) および AT 誤発進
抑制制御を停止させるとき」
• フロントガラスやフロントワイパーを交換する際は、 マツダ販売店に相談してく
ださい。
サスペンションを改造しない
車高や車の傾きが変わると前走車や障害物を正しく検知できないため、 スマートシ
ティーブレーキサポート(SCBS)が正常に作動しなくなったり、 誤って作動し、 重
大な事故につながるおそれがあります。
シャシーローラーを使うとき、 またはけん引されるときは、 スマートシ
ティーブレーキサポート.(SCBS).を停止する
シャシーローラー上を走行時、 またはけん引されるときは誤って作動する恐れがあり
ますので、 スマートシティーブレーキサポート (SCBS) を停止してください。
作動を停止させるときは次のページを参照してください。
→206ページ「スマートシティーブレーキサポート (SCBS) および AT 誤発進抑制制
御を停止させるとき」
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