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運転するときは/DSC&TCS
4-55
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ヒルホールドコントロールは、上り坂で
の発進時に、ブレーキペダルからアクセ
ルペダルへの踏み替えの間に車が後退す
ることを一時的に(約 2 秒間)防ぎ、ス
ムーズな発進を補助するシステムです。
ヒルホールドコントロールは、坂道で
車を停止させるシステムではありませ
ん。
本システムに異常があると、メーター
内の次のいずれかの警告灯が点灯し、
ヒルホールドコントロールが作動しな
い場合があります。マツダ販売店で点
検を受けてください。
・ブレーキシステム警告灯(オレンジ
色)
・DSC&TCS 作動表示灯(タイプ別装
備)
→ 3-95ページ
(警告灯・表示灯の見かた)
65P40330
■ ヒルホールドコントロールの
作動条件
ヒルホールドコントロールは、次の条件
をすべてみたしているときに、ブレーキ
ペダルから足を離すと約 2 秒間、車が後
退することを防ぎます。
進行方向が坂の上りである
セレクトレバーが前進または後退の位
置に入っている
パーキングブレーキを解除し、アクセ
ルペダルまたはブレーキペダルを踏ん
でいる
上記以外の場合は、ヒルホールドコント
ロールは作動しません。
常に周囲の状況を確認して、必要に
応じてブレーキペダルを操作して安
全運転に努めてください。ヒルホー
ルドコントロールによる制御には限
界があります。
ヒルホールドコントロール
タイプ別装備
Q2B
極端に急な坂道、凍結路、泥道を上る
ときや、積載重量によっては、発進時
に車両が後退する場合があります。
ブレーキペダルから足を離したら、
すみやかに発進操作を行なってくだ
さい。ブレーキペダルから足を離し
たまま 2 秒以上たつとヒルホールド
コントロールが解除されるため、勾
配によっては自重で坂道を下り、思
わぬ事故につながるおそれがありま
す。また、エンストしてブレーキを
踏むときに強い力が必要になった
り、ハンドルが重くなったりして思
わぬ事故や故障の原因となるおそれ
があります。
作動中に以下のような状態になること
がありますが、異常ではありません。
エンジンルームから音が聞こえる
ブレーキペダルが硬くなり踏み込め
ないことがある
000-取扱説明書.book 55 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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この車は衝突の回避や衝突時の被害を軽
減するための、次の機能を搭載していま
す。
レーダーブレーキサポート(RBS)
→ 4-56 ページ(レーダーブレーキ
サポート(RBS))
誤発進抑制機能
→ 4-61ページ(誤発進抑制機能)
また、急ブレーキをかけたときに後続車
へ注意をうながすための、次の機能を搭
載しています。
エマージェンシーストップシグナル
(ESS)
→ 4-54 ページ(エマージェンシー
ストップシグナル(ESS))
レーダーブレーキサポート
(RBS)
RBS と は Radar Brake Support(レ ー
ダーブレーキサポート)の略です。RBS
は低速(約5 ~ 30 km/h)で走行中にレー
ザーレーダーが前方車両との衝突を回避
できないと判断したときに、自動で強い
ブレーキをかけて衝突の回避または、衝
突時の被害軽減を図る機能です。
作動したときの速度が15 km/hより低
いときは、追突を回避できる場合があ
ります。
RBS は DSC&TCS が作動停止のときに
は作動しません。
作動中は次の方法でお知らせします。
メーター内のRBS作動表示灯が点滅
→ 3-95ページ
(警告灯・表示灯の見かた)
ブザーが “ ピピピピピ ” と断続的に鳴
る
64P0246
運転支援機能
運転支援機能
タイプ別装備
RBS の性能には限界があり、すべて
の衝突を回避できるわけではありま
せん。RBS にたよった運転はせず、
走行中は常に周囲の状況を確認し、
必要に応じてブレーキペダルを操作
して安全運転に努めてください。
安全のため、お客様自身で RBS の作
動確認を行なわないでください。周
囲の状況によっては、機能が作動し
ないことや車両が止まりきれないこ
とがあり、思わぬ事故につながるお
それがあります。
走行中は、すべての乗員がシートベ
ルトを正しく着用してください。
RBS が作動したときなどに、身体が
投げ出されて重大な傷害を受けるお
それがあります。
次のような場合は、車高や車両の傾
きが変わり、RBS が正常に機能せ
ず、思わぬ事故につながるおそれが
あります。
・サスペンションの改造(車高の変
更など)
・指定サイズ以外のタイヤやホイー
ルの装着
・摩耗したタイヤや摩耗差の激しい
タイヤの装着
・タイヤの空気圧が適正でない
000-取扱説明書.book 56 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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■ 作動イメージ
64P40270
※RBS による車両停止後、ブレーキ制御が解除されるまでの間は RBS 作動表示灯の点
滅およびブザー音は継続されます。
RBS による車両停止後、しばらくはブレーキ制御は保持されますが、すみやかにブ
レーキぺダルを強く踏み込んでください。ブレーキペダルの踏み込みが弱いとク
リープ現象(AT)またはクリープ機能(AGS)により車両が動き出し、思わぬ事
故につながるおそれがあります。
RBS は前方車両の検知に2つ以上装備されたリフレクター(反射板)を利用してい
ますが、リフレクターの取り付け位置や大きさによってはRBSが作動しないことが
あります。
RBS 作動中に、前方車両がレーザーレーダーの検知範囲外に移動したり、運転者が
回避行動(ハンドルまたは、アクセルペダルの操作)をしたりしたときには、途中
でRBSの作動が解除されることがあります。
①前方車両へ接近(車間距離短縮)
②車間距離短縮(衝突を回避できないと判断)
③衝突を回避または被害を軽減
(※)
000-取扱説明書.book 57 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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■ こんな場合は作動しません
エンジンスイッチの位置が 以外
のとき
メーター内のブレーキシステム警告灯
(オレンジ色)および、RBS OFF 表
示灯が点灯しているとき
→ 3-104ページ(ブレーキシステム警告灯(オレンジ色))
→ 3-113ページ(レーダーブレーキ サポート(RBS) OFF表示灯)
RBS OFFスイッチ押し込みによりRBSが作動停止(OFF)のとき
→ 4-64ページ (レーダーブレーキサ
ポート(RBS)OFFスイッチ)
DSC&TCS OFFスイッチ押し込みに よ り DSC&TCS が作動停止(OFF)の
とき
→ 4-49ページ (DSC&TCS OFFスイッチ)
■ こんな場合は作動しないことがあります
次のようなときはレーザーレーダーが
前方車両を正しく検知できずにRBSが
作動しない場合があります。
・レーダー本体が高温状態のとき
・ 大雨、濃霧および吹雪などの悪天候
のときや、前方車両の排気ガスや
水、雪などの巻上 げ、砂、煙などで
前方の視界が悪いとき
・ フロントガラスが汚れているときや
フロントウォッシャーを使用中のと
き
・ 降雨時にワイパーを使用していない
とき
81M40380
・ 急な坂道やカーブが連続する道路を
走行しているとき
81M40260
・ ハンドル操作やアクセルペダル操作
による回避行動をしているとき
81M40270
・ 荷室などに重いものを載せて、車両
が後傾しているとき
72M20405
ON例
例
例
000-取扱説明書.book 58 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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・レーダー検知範囲内に前方車両の一
部分しかないとき
72M20406
次のような前方車両はレーダーが検知
できずにRBSが作動しない場合があり
ます。
・ 著しく汚れている車両
・ ガラス面の大きな車両
・ レーダーが検知しにくい黒系色の車
両
・ リフレクター(反射板)がない車両
・ 荷台の低いトラック、極端に車高の
低い車両や高い車両
・ キャリアカーなど、特殊な形状をし
た車両
72M20407
■ こんな場合にも作動すること があります
次のようなときはレーダーが前方車両
と判断してRBSが作動する場合があり
ます。あわてず注意して走行してくだ
さい。
・レーダーが二輪車および歩行者を検
知したとき
72M20422
・ 路上に金属物、看板、段差、落下物
または突起物などがあるとき
72M20408
・ 進行方向に ETC ゲートや駐車場の
バー、遮断機、看板などがあるとき
72M20409
例
例
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000-取扱説明書.book 59 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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・カーブ入口のガードレールや看板な
どの路側物があるとき
72M20410
・ レーダーの検知範囲内で、他車が急
な割込みや車線変更をしてきたとき
72M20411
・ カーブで対向車とすれ違うとき
72M20412
・ビニールカーテンなどをくぐって通
過するとき
72M20413
・ 搭載したルーフキャリアやスキー板
などの長尺物がレーダー検知範囲内
にあるとき
72M20423
・ 生い茂った草むらなどの悪路を走行
するとき
例
例
例
例
000-取扱説明書.book 60 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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誤発進抑制機能
誤発進抑制機能は停車または徐行(車速
約10 km/h以下)中に、前方約4 m以内
に車両や障害物を検知すると、アクセル
ペダルの急激な踏み込みによるエンジン
出力の上昇を自動的に約5秒間抑制する
ことで衝突時の被害軽減を図る機能で
す。抑制されていたエンジン出力は、機
能が解除されると徐々にもどります。
作動中は、次の方法でお知らせします。
メーター内のレーダーブレーキサポー
ト(RBS)作動表示灯が点滅
→ 3-95ページ
(警告灯・表示灯の見かた)
ブザーが “ ピピピピピ ” と断続的に鳴
る
72M20414
誤発進抑制機能の性能には限界があ
ります。誤発進抑制機能にたよった
運転はせず、アクセルペダルの操作
に気をつけ、常に安全運転に努めて
ください。操作を誤ると思わぬ事故
につながるおそれがあります。
前方約4 m以内に車両や障害物があっ
ても、周囲の状況によっては機能が作
動せず、思わぬ事故につながるおそれ
があります。
誤発進抑制機能は停車状態を保つも
のではありません。急な坂道などで
機能が作動すると、勾配によっては
自重により坂道を下り、思わぬ事故
につながるおそれがあります。
次のような場合は、車高や車両の傾
きが変わり、誤発進抑制機能が正常
に機能せず、思わぬ事故につながる
おそれがあります。
・サスペンションの改造(車高の変
更など)
・指定サイズ以外のタイヤやホイー
ルの装着
・摩耗したタイヤや摩耗差の激しい
タイヤの装着
・タイヤの空気圧が適正でない
前輪を輪止めや縁石などに接触させて
おくと、より衝突を回避しやすくなり
ます。
000-取扱説明書.book 61 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分
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運転するときは/運転支援機能
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■ こんな場合は作動しません
エンジンがかかっていないとき
セレクトレバーの位置が
のとき
ハンドルを大きくまわしているとき
メーター内のブレーキシステム警告灯
(オレンジ色)および、RBS OFF 表示 灯が点灯しているとき
→ 3-104ページ(ブレーキシステム 警告灯(オレンジ色))
→ 3-113ページ(レーダーブレーキ サポート(RBS) OFF表示灯)
RBS OFFスイッチ押し込みにより誤発進抑制機能が作動停止(OFF)のとき
→ 4-64ページ (レーダーブレーキサ
ポート(RBS) OFFスイッチ)
DSC&TCS OFFスイッチ押し込みに
よ り DSC&TCS が作動停止(OFF)の
とき
→ 4-49ページ (DSC&TCS OFFスイッチ)
■ こんな場合は作動しないことがあります
次のようなときはレーザーレーダーが
前方車両や障害物を正しく検知できず
に誤発進抑制機能が作動しない場合が
あります。
・レーダー本体が高温状態のとき
・ 大雨、濃霧および吹雪などの悪天候
のときや、前方車両の排気ガスや
水、雪などの巻上 げ、砂、煙などで
前方の視界が悪いとき
・ フロントガラスが汚れているときや
フロントウォッシャーを使用中のと
き
65P40380
・ 急な坂道のとき
・ 荷室などに重いものを載せて、車両
が後傾しているとき
72M20405
・ レーダー検知範囲内に前方車両の一
部分しかないとき
72M20406
PRN
例
例
例
000-取扱説明書.book 62 ページ 2017年3月31日 金曜日 午後3時9分