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209
運転する
前に
運転する
ときに
快適装備の
使いかた
お手入れの
しかた
トラブルが
起きたら
車両
スペック
さく
いん
2. 運転するときに
ABS について
ABS とは
ABS(アンチロックブレーキシステム )は 、 すべりやすい路面での制動時に起こる車輪
のロックを防いで車の方向安定性を保ち、 操縦性を確保する装置です。
/
ABS を過信せず安全運転に心がける。
ABS が作動した状態でも車の方向安定性や操縦性には限界があります。ま
た、 次のようなときには、 速度をひかえめにし、 車間距離を十分にとって運
転してください。ABS が装備されていない車に比べて制動距離が長くなる
ことがあるため、 思わぬ事故につながるおそれがあります。
●ジャリ道、 新雪道を走行しているとき。
●タイヤチェーンを装着しているとき。
●道路の継ぎ目などの段差を乗り越えるとき。
●凸凹道や石だたみなどの悪路を走行しているとき。
«™
前後輪とも必ず指定されたサイズや種類のタイヤを装着してください。指定
されたサイズや種類以外のタイヤを装着すると、 ABS が正常に作動しない
ことがあります。
ABS 装備車の取り扱い
急ブレーキを踏まなくてはいけないような状況に陥らないよう、 安全運転を心がけてくだ
さい。万一の危険な状況では、 次のようにしてください。
1. 危険を感じ急制動が必要なときは、 ためらわずブレーキペダルをしっかりと踏み込ん
でください。
2. ブレーキペダルを踏んだとき、 ペダルから小刻みな振動を感じることがあります。こ
れは ABS が正常に作動しているときの現象です。
3. 障害物を回避するときは、 ブレーキペダルを踏みながらハンドルを操作してください。
ŒÝ
●ABS は低速(約 10km/h 以下 )では作動しませんが通常のブレーキ性能は確保
されています。
●エンジン始動時や発進直後にモーター音が聞こえることがありますが、 異常では
ありません。
ATENZA_Qツ_3版.indb 2092015/05/07 15:29:45
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2. 運転するときに
ヒルローンチアシスト(HLA)について
ヒルローンチアシスト (HLA) とは
ヒルローンチアシスト(HLA)とは、 坂道発進を補助する機能です。坂道停車後の発進時、
ブレーキペダルからアクセルペダルに踏みかえる際の車両の後退を防ぎます。
急な坂道でブレーキペダルを放したときに自動でブレーキ力を保持します。
●( マニュアル車 )
チェンジレバーが R 以外のときは上り坂で作動し、 R のときは下り坂で作動します。
●( オートマチック車 )
セレクトレバーが前進の位置のときは上り坂で作動し、 R のときは下り坂で作動しま
す。
/
ヒルローンチアシスト (HLA) を過信しない。
ヒルローンチアシスト (HLA) はあくまでも発進するときの補助装置です 。
システムが作動する時間は限られています (約 2 秒間 ) ので、 システムを過
信して発進すると車両が動き出して思わぬ事故につながる恐れがあるため危
険です。発進時は周囲の安全を確認してください。積載やけん引の状態によっ
て、 車両が意図せず動き出す可能性がありますのでご注意ください。
ŒÝ
●緩勾配の坂道ではヒルローンチアシスト(HLA)が作動しません 。また、 積載状
態によって作動する勾配が若干変化します。
●パーキングブレーキをかけているときや、 車両が完全に停車していないときはヒ
ルローンチアシスト(HLA)は作動しません。
●ヒルローンチアシスト(HLA)作動中にブレーキペダルが硬くなったりペダルが
振動することがありますが、 異常ではありません。
●TCS/DSC 作動表示灯が点灯しているときは、 ヒルローンチアシスト( HLA)が
作動しないことがあります。
●DSCOFFスイッチを押して TCS を解除してもヒルローンチアシスト(HLA) は
解除されません。
●( オートマチック車 )
アイドリングストップ中はヒルローンチアシスト(HLA)は作動しませんが 、 発
進補助機能が作動して車両が動き出すことを防ぎます。
ATENZA_Qツ_3版.indb 2102015/05/07 15:29:46
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トラブルが
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2. 運転するときに
エマージェンシーシグナルシステム(ESS)について
エマージェンシーシグナルシステム (ESS) とは
エマージェンシーシグナルシステム( ESS)は緊急制動時などに車両に急減速が生じたか
を判断し、 方向指示灯の点滅により、 後続車に注意をうながすシステムです。
エマージェンシーシグナルシステム(ESS)作動中はすべての方向指示灯を自動的に高速
で点滅させます。
ブレーキペダルを放すか、 車両の減速度から急ブレーキではないと判断されたときにシス
テムは解除されます。
ŒÝ
●点滅について
すべての方向指示灯が高速点滅中に停車した場合、 すべての方向指示灯はブレー
キを踏んでいる間、 通常の周期で点滅し続けます。
●作動について
エマージェンシーシグナルシステム(ESS) は約 60km/h 以下のときは作動しま
せん。
●すべりやすい路面でブレーキを踏むと、 エマージェンシーシグナルシステム
(ESS)が作動しすべての方向指示灯が点滅することがあります。
ATENZA_Qツ_3版.indb 2112015/05/07 15:29:46
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2. 運転するときに
トラクションコントロールシステム(TCS)について
TCS とは
TCS(トラクションコントロールシステム )は、 水にぬれた路面や雪道などのすべりや
すい路面での発進や旋回加速時に起こる駆動輪の空転を防ぎ、 適切な駆動力と操縦性を確
保する装置です。
/
TCS を過信せず安全運転に心がける。
TCS が作動した状態でも駆動力の確保や車の操縦性には限界があり、 無理
な運転は思わぬ事故につながるおそれがあります。
ŒÝ
●エンジン回転が高いときに TCS が作動すると、 エンジン回転の変動や車体の振
動を感じることがありますが、 異常ではありません。
●TCS を解除するときは、 DSCOFF スイッチを押して解除してください。
→214ページ「DSCOFF スイッチ」
TCS/DSC 作動表示灯
点灯するとき
●電源ポジションを ON にすると点灯し、 しばらく
すると消灯します。
●次のようなときはシステムの異常が考えられま
す。マツダ販売店で点検を受けてください。
•電源ポジションを ON にしても点灯しないと
き、 または点灯したままのとき。
•走行中に点灯したとき。
点滅するとき
走行中に TCS または DSC が作動すると点滅します。
ATENZA_Qツ_3版.indb 2122015/05/07 15:29:46
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運転する
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快適装備の
使いかた
お手入れの
しかた
トラブルが
起きたら
車両
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いん
2. 運転するときに
ダイナミック ・ スタビリティ ・ コントロール(DSC)について
DSC とは
DSC( ダイナミック · スタビリティ · コントロール )は、 すべりやすい路面での走行時や、
緊急回避など急激なハンドル操作による車両の横すべりをおさえるため、 ABS や TCS
などにより、 ブレーキやエンジンの出力を自動的に制御して、 車両の安定性を確保する装
置です。
DSC は約 20km/h 以上で作動可能な状態になります。
「ABS について」、 「TCS について」 もあわせてお読みください。
→ 209ページ「ABS とは」
→ 212ページ「TCS とは」
/
DSC を過信せず安全運転に心がける。
DSC が作動した状態でも車両の安定性や操縦性には限界があるため、 無理
な運転は思わぬ事故につながるおそれがあります。
特に DSC 作動表示灯が点滅しているときは、 車両が横すべりしやすい状態
になっています。慎重に運転してください。
«™
DSC を正常に作動させるために次の点をお守りください。
●前後輪とも必ず指定されたサイズで、メーカー、銘柄、パターン ( 溝の模様 )
が同一のタイヤを装着してください。
●摩耗差の著しいタイヤを混ぜて使用しないでください。
●指定以外のサイズや、 異なる種類、 摩耗差の著しいタイヤを使用しない
でください。
ŒÝ
●タイヤチェーンや応急用スペアタイヤ装着時のように径の異なるタイヤを使用し
たときは、 DSC が正常に作動しないことがあります。
●電源ポジションを ON にした後、 インストルメントパネルの奥からカチッと音が
聞こえることがあります。これはシステムの作動をチェックしている音で、 異常
ではありません。
ATENZA_Qツ_3版.indb 2132015/05/07 15:29:46
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2. 運転するときに
ダイナミック ・ スタビリティ ・ コントロール(DSC)について
TCS/DSC 作動表示灯
点灯するとき
●電源ポジションを ON にすると点灯し、 しばらく
すると消灯します。
●次のようなときはシステムの異常が考えられま
す。マツダ販売店で点検を受けてください。
•電源ポジションを ON にしても点灯しないと
き、 または点灯したままのとき。
•走行中に点灯したとき。
点滅するとき
走行中に TCS または DSC が作動すると点滅します。
DSC OFF スイッチ
スイッチを押すと TCS/DSC が解除され、 メーター
内の DSCOFF 表示灯が点灯します。
もう一度押すと TCS/DSC が作動可能な状態にな
り、 DSCOFF 表示灯が消灯します。
ŒÝ
●ぬかるみや新雪などからの脱出時に TCS が作動し、 アクセルペダルを踏み込ん
でもエンジンの出力が上がらず、 脱出困難なときに TCS/DSC を解除します。
●TCS/DSC を解除した状態でエンジンを停止した場合、 次にエンジンを始動する
と TCS/DSC は作動可能な状態にもどります。
●TCS/DSC を解除したときは、 TCS/DSC が装備されていない車と同じ走行性
能になります。
●DSCOFF スイッチを 10 秒以上押し続けると、 自動的に作動可能な状態になり
ます。
ATENZA_Qツ_3版.indb 2142015/05/07 15:29:47
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運転する
前に
運転する
ときに
快適装備の
使いかた
お手入れの
しかた
トラブルが
起きたら
車両
スペック
さく
いん
DSC OFF 表示灯
点灯するとき
●電源ポジションを ON にすると点灯し、 しばらく
すると消灯します。
●DSCOFF スイッチを押して、 TCS/DSC を解除
すると点灯します。
●次のようなときはシステムの異常が考えられま
す。マツダ販売店で点検を受けてください。
•電源ポジションを ON にしても点灯しないと
き、 または点灯したままのとき。
•TCS/DSC を解除していないのに点灯したと
き。
ATENZA_Qツ_3版.indb 2152015/05/07 15:29:47
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